おなかも心も幸せいっぱい満たされるってどういうことなのかな?
くいしんぼうの こぶたの グーグー
得田之久・作 イシヤマアズサ・絵
食いしん坊のこぶたのグーグー、
食べても食べてもお腹がグーグー。
どこか食べもの屋さんで働こうと出かけます……。
おにぎり屋さんに、おだんご屋さん、ケーキ屋さん。
どこへ行っても食いしん坊で失敗ばかりのグーグーですが、優しいパン屋のおじいさんフクロウに出会って……。
美味しいものでおなかをいっぱいに満たすことと、
愛情をいっぱい浴びて心をいっぱいに満たすこと。
どこか似ている気がします。
自分はおなかいっぱいだ、とちゃんと感じられること。
自分はいっぱい愛されているんだ、とちゃんと味わえること。
自分のおなかが満ちて感じられる人は、人に美味しいものを分けてあげられる。
自分がいっぱいたっぷり愛された人は、人をたくさん愛してあげられる。
この絵本を読んだ子どもたちに、おなかと一緒に心も満たしてあげられる幸せをいっぱい浴びてほしいと願いをこめて作った絵本です。
得田之久(とくだゆきひさ)
1940年横浜市生まれ。明治学院大学社会学部在学中から
昆虫をテーマにした絵本を描き始める。『くろねこさん しろねこさん』(童心社)にて、産経児童出版文化賞受賞。
主な絵本作品に、『昆虫ーちいさななかまたちー』『かまきりのちょん』『ぼく、だんごむし』(以上、福音館書店)、『むしたちのうんどうかい』『まるまる ころころ』『ばななせんせい』(以上、童心社)、『お江戸むしものがたり オンブバッタのおつかい』(教育画劇)などがある。
イシヤマアズサ(いしやまあずさ)
食べものの絵やエッセイ漫画などを描いている。主な著作に、『真夜中ごはん』『つまみぐい弁当』(宙出版)がある。装丁の仕事に、『ゆきうさぎのお品書き』シリーズ(集英社オレンジ文庫)、『ちどり亭にようこそ』(メディアワークス文庫)。児童書の装丁の仕事に、『11歳のバースデー』シリーズ(くもん出版)、『明日町こんぺいとう商店街』シリーズ、『もつ焼きウォーズ立花屋の逆襲』(ポプラ社)など。絵本は本作が初めての作品。